『大船渡・森下水産キャラクターロゴ 制作』
東北銀行・講談社・監査法人トーマツの企画で、
震災半年後の被災地に行かせてもらった。
『さいとう製菓』『森下水産』
自分達の立ち上がる姿を、地元の仲間にも見せたいという
強く優しいリーダーシップのある経営者。
震災後半年の陸前高田、大船渡市。
復興が遅れ、がれきの山だらけ。
「命以外、みんなゴミなんだ」強く思った。
安全だと思っていた家の中にいたのに
流されていった人たち。
毎日、波に揺られて沈んでいく自分を想像した。
海の底に着いた時は、
みた事もない世界があるような気がした。
あ〜、わたしは、ほんっとに何にも知らないわ〜。
森下水産さんにデザインを贈った後、
デザイナーの仕事を辞めて、
介護の学校に通う事にした。
将来の事は考えていなかったし、
誰かを助けたいなんてめっそうもない。
ただ、なんかそっちの方に行った。
死がわからなければ、
生もわからないんだろうな〜と思いながら。
数年経った今、「いまだ、わからない。」
という事がわかった。
津波の時は、泳げる魚も流されてしまうので、ライフジャケットをきて安全対策をしています。という気持ちを込めた。
森下水産の建物。2階の半分まで浸水したそう。こちら以外の建物は復旧のめどが立っていなかった。荒野にポツンとある工場というイメージ。
森下水産工場の裏にも、魚の森下くんがいる。
森下水産さん名刺。親子三代、日本の水産業を支えてきた強い絆を感じた。ここで働く人たちみんな、森下さんに感謝している様子がすごく伝わってきた。あたたかい会社。
地元新聞。心の中で「最後の仕事だ」と思っていた。
漫画に目がいくので、そのままのせてみた。実は、「デザインなんかなんの役にも立たない」って思ってしまったけど、社員の人が想像以上に喜んでくれた事に感動して涙が出た。自己肯定感は低かったな〜〜〜〜。今はもうちょっと高いよ。ここから、福祉やセラピーの世界に入っていく事になった。自分の癒しも含めて。
さいとう製菓、工場見学。すぐに山の方にある工場に移転し、業務を再開したらしい。小さい工場はたくさんつぶれてしまったそう。言葉がでないけど、写真ではとりあえず笑わないとね。参加者もみんな気軽な言葉が出てこなかった。
斎藤専務(元)皆の前ではジョークばかり言っているけど、本当は毎晩泣いているって。専務が「山に避難!」と言わなかったら、社員も皆、流されてしまった。カモメのセーラー君と同じポーズをとっている。
斎藤専務と。陸前高田の美しい海。自然にはいろんな面がある。それが、自然なのかなぁ。この後、何度かここにきて、専務にはいろんな話を聞かせてもらった。またいこう。
さいとう製菓内部。「全てが流された」と、専務。ここは津波博物館としてとっておく。