チベットにいた時は、自分が日本で何をしていて…

チベットにいた時は、自分が日本で何をしていて、
何歳で、どこに住んでいて、、、というレッテルを
全部忘れていた日々だった。

「帰ってからどうしよう」という思いが一切なかった。

ただ、いた。

それがスピリチュアル的であるとかでもなく、
単純に、いたことのない場所での旅が未知すぎて、
ひたすら体調の変化に集中していた感じ。

高地だから、紫外線量も多かったし。
絶対に焼けたくなかったな〜。紫外線アレルギーだし。

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ラサからカイラスを目指すには3日間ひたすらバス移動。
景色はずっと一緒。
広野の向こうに山が見える。

するとだんだんとその風景が故郷の松本盆地に見えてきた。

ずっと昔の、家が全くない松本盆地は、
こんなだったんだろうな〜。

とても懐かしい場所っていうか、
すぐにうちに帰れるような気になった。
父がタローを連れて、歩いていそう。

時々通る田舎の風景でチベットに戻る。

4000メートル地点では、バスに乗ってる人たち皆の
ちょっとした緊張感みたいなものが伝わってきた。
空気が薄くて息苦しい。

でも大丈夫。意識しながら行こうと思った。